縄文時代の打製石器と磨製石器の違いは?作り方や用途は?

現代にいたるまで、人類は生活に必要なさまざまな道具を生み出し、変化する自然環境に対応した生活を継続させるために工夫を重ねています。

言葉を持たずに自然と共生していた縄文時代の人々も、それまでの氷河期にあった日本列島とは違う温暖化する気候の中で、狩猟や植物の採集や栽培などの方法を変化させながら暮らしています。

日本の各地で発掘された旧石器時代、縄文時代、弥生時代といった古代遺跡からは、数多くの打製石器や磨製石器と呼ばれるものが見つかっています。

日本列島に住んだ古代人たちが道具として利用した打製石器や磨製石器について紹介します。

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打製石器とは?磨製石器とは?違いは?

日本各地で発掘された古代遺跡から見つかる打製石器や磨製石器は、それぞれ主に使われた時代や作られ方に違いがあります。

打製石器は、黒曜石やサヌカイトといった石を手に持ちやすい大きさに砕いただけのものや、使う目的に応じた大きさに砕いた痕跡がみられます。

一方、磨製石器は、使用目的に合わせた大きさに砕いた石の素材を、砥石を使って磨き、切れ味をもたせるなどの加工が加えられています。

切れ味のよい磨製石器は、鹿の骨や角を加工したつり針や銛などの骨角器も作り出しています。

狩猟や植物の採集で定住生活を送った縄文時代の人々は、集落を形成するために必要な竪穴式住居の建築や日々の食料確保などに、斧や弓矢、包丁などさまざまな道具を必要としたと考えられます。

旧石器時代に主に使われた打製石器に、砥石で磨く手間を加えて誕生した磨製石器が縄文時代には主に使われ、変化する自然環境に対応したと考えられます。

打製石器と磨製石器が使われた主な道具には?

マンモスなどの大型獣を獲物にした狩猟中心の生活を送った旧石器時代の人々は、獲物を得るための斧や、倒した獲物の肉を分けたり皮を剥ぐためのナイフ、槍の先につける矢尻などの狩猟道具を必要としたと考えられます。

そのため、必要に応じた大きさの石器を得るために、石の素材を砕いて打製石器を作っていますが、石の表面はザラザラのままで使われています。

縄文時代にはいり、大型獣が滅亡して、動きの速い中小型動物が狩猟対象となる環境の変化や、植物の栽培などの作業の必要性から、それまでに使われていた打製石器では使い勝手が悪くなったと推測されます。

そのため、石を砕いただけの打製石器を砥石で研いで切れ味が加わった磨製石器が作られ、旧石器時代に使われていた打製石器の性能を向上させています。

木の伐採に利用された「磨製石斧」、弓矢の先端につけられた「石鏃」、魚や動物の皮の剥ぎ取りに使われた「石匙」、稲の刈り取りなどに使われた「石包丁」、機織に使われた「石製紡錘車」など、磨製石器を道具として活用しています。

打製石器と磨製石器の違いは、必要に迫られた変化?

石をただ単に砕いた打製石器、それを砥石で研磨して切れ味をもたせた磨製石器には、つくり方からして違いがありますが、必要とした作業に応じた道具の変化と考えられます。

マンモスなどの大型獣を袋叩きにして倒していた旧石器時代には、簡単に利用できる打製石器で十分だったものが、気候の変化で動きの速い中小型動物を狩猟対象とした縄文時代には、弓矢などが必要となり、矢の先端に切れ味を持つ石器が必要となり磨製石器が生まれています。

「必要は発明の母」ということわざがあるように、縄文時代に磨製石器が登場したのは、狩猟や植物の栽培などを行う縄文人の生活に必要だったために作り出されています。

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