縄文時代に長生きした人はいたのか?平均寿命は?

日本人の平均寿命は、2017年に女性が87.26歳、男性が81.09歳と、いずれも過去最高を更新し、世界でも有数の長生きの国になっています。

長生きが可能となるには、豊富な食材が確保され、医療環境も整えられるなど、複合的な条件が必要であり、自然と共存していた旧石器時代や縄文時代などの先史時代の平均寿命が現在よりもはるかに短いことは容易に想像できます。

日本列島に生きた人々の平均寿命は、移り変わる時代の中で、それぞれの時代背景や環境によって変化しながら、徐々に長生きが可能な世界へと変化しています。

日本人の直接の祖先にあたると言われる縄文時代の平均寿命などについて紹介します。

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縄文時代の人々の平均寿命は?

現在のような人口統計の基礎資料となるものがない縄文時代の人々の平均寿命は、歴史人口学の鬼頭宏氏が記された書籍を参照すると、男女ともに15歳程度と推計されます。

過酷な環境下での出産と、高い乳幼児の死亡率が平均寿命を短くしたと推測でき、長生きをした人でも31歳程度と考えられます。

狩猟採集を中心とした生活を送っていた縄文人が短命であることは容易に想像できますが、縄文人の平均寿命の推計にあてはめれば、人口が維持されるためには、15歳以上の女性が平均余命ギリギリの16年間に2年に一回の割合で出産しなければ滅亡するとされています。

日本列島に住んだ縄文人に加えて、渡来して来た弥生人の存在が、後世の日本人を維持させたと考えられます。

縄文時代の人々の平均寿命の算出には?

現在の平均寿命の算出には、国勢調査や人口動態統計を利用して厚生省が作成する生命表が活用され、統計の基礎資料がそもそも存在しない縄文時代には、発見された遺跡から出土した人骨を調査して平均寿命を推測するしかありません。

発掘された遺骨の死亡時の年齢が15歳以上と推定される男女合計235例のデータから生命表がつくられ、平均寿命が男女共に16年と考えられます。

青森県の三内丸山遺跡につくられた墓でも、子供と大人の墓が別の場所につくられているように、子供の骨の出土数が大人よりも少ないために、15歳以上が推定データとして採用されています。

10万人が生まれたと仮定して、死亡による減少を表した曲線で作成される生存数曲線によれば、縄文時代に最も長生きした理論上の年齢は60歳程度となりますが、事実の程はわかりません。

縄文時代の人々の平均寿命と長生きした人の年齢は?

自然と共存して狩猟採集生活を送った縄文時代の人々の平均寿命は、男女ともに15歳程度と考えられ、高い乳幼児死亡率が推測されています。

現在のように統計の基礎資料が整っていない縄文時代の人々の平均寿命は、発見された遺跡の遺骨から死亡時の年齢が推定され、平均寿命が推定されています。

長生きをした縄文時代の人の年齢は、あくまで統計上は60歳程度と推定されますが、実際には31歳程度が最も長生きした縄文人の年齢と考えられますが、現在とは比較にならない過酷な環境下での生活だった縄文時代が短命だったと言えそうです。

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