縄文時代と石器時代の違い

先史時代の時代区分には、世界の歴史と日本の歴史において違いがみられます。

世界の歴史では、旧石器時代から新石器時代へとかわり、日本の歴史では、旧石器時代から縄文時代へと時代が移っています。

石器時代は、人類が石を材料に使った道具や武器をつくり使用した時代区分にあたり、デンマークの考古学者クリスチャン・ユルゲンセン・トムセンが名付け親で、トムセンは世界の歴史は、石器時代から青銅器時代、鉄器時代へと移行したとしています。

日本の歴史での時代区分にあたる石器時代も、旧石器時代と新石器時代に区分され、縄文時代は新石器時代にもあたります。

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二つに区分される石器時代の違いは?

世界の歴史での旧石器時代と新石器時代の違いは、それぞれの時代で使われていた石器の違いであり、石を砕いただけの打製石器が使われた時代が旧石器時代、打製石器を磨いた磨製石器が使われた時代が新石器時代とされています。

氷河期にあった日本列島での旧石器時代も、世界の歴史の時代区分と同様、打製石器が使われた時代にあたります。

日本列島では、旧石器時代の次に縄文時代が続き、磨製石器が使われいることから「新石器時代」にあたります。

縄文時代と旧石器時代の違いは?

縄文時代の前に、打製石器が使われていた旧石器時代は、氷河期にあった日本列島は大陸と陸続きの場所が存在し、針葉樹林に覆われています。

旧石器時代の人々は、マンモスなどの大型獣を獲物とした狩猟生活を送ったため、洞窟や現在のテントのようなものを利用した移動生活を送っています。

氷河期が終わり急激に温暖化した日本列島は、海水面が上昇して現在に近い島国の形状となり、マンモスなどの大型獣が滅亡し、シカやイノシシといった動物を狩猟の対象に変えざるを得ず、狩猟方法も変化します。

打製石器を砥石で磨いて切れ味をもたせた矢尻をつけた弓矢や、投げ槍などの道具が使われ、縄文土器の発明により、獲物の肉とクリやドングリなどの粉を煮炊きする料理が作られるようになります。

また、縄文時代は、磨製石器と縄文土器が使われた時代にあたり、狩猟のために移動生活を送った旧石器時代とは違い、一定期間を特定の場所で暮らす定住生活が始まっています。

縄文時代と石器時代の違い

石器時代は使われた石器の違いによって、打製石器が使われた「旧石器時代」と磨製石器が使われた「新石器時代」の二つに区分されています。

縄文時代は、打製石器を使っていた旧石器時代の後に縄文土器が発明されて始まった時代にあたり、世界の歴史でいう新石器時代にもあたります。

旧石器時代と縄文時代の大きな違いは、移動生活と定住生活、狩猟中心から植物の採集や栽培中心といった生活の変化があります。

縄文時代は、世界の四大文明に先駆けた土器の発明による文明が誕生した違いをもつ特異な先史時代といえます。

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