縄文時代の文明は世界四大文明にも匹敵するのか?

人類の文明史の歴史観のひとつとして、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明といった四大文明が最初に起こり、以降の文明はこれらの流れを組むとする仮説があります。

この「四大文明」は、20世紀の中国の梁啓超の「二十世紀太平洋歌」という詩にあり、古代文明の祖国が中国、インド、エジプト、小アジアだとするものです。

しかしながら、縄文時代の三内丸山遺跡の調査結果から、世界四大文明に匹敵する古代文明社会があったとする縄文文明論が最近出現しています。

縄文時代と世界四大文明について紹介します。

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世界の四大文明とは?

世界の四大文明とは、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明の四つを指します。

メソポタミア文明は、チグリス川とユーフラテス川の間の堆積平野に生まれた世界最古の文明とされ、エジプト文明は、ナイル川流域の古代エジプト文明を指し、インダス文明は、インドのインダス川流域の文明を指し、黄河文明は、黄河流域に栄えた古代の中国文明を指します。

四大文明は、それぞれ大きな河川流域に発達した集落で、火を使った生活を送るだけの文明を有したとされていますが、その年代は、約1万年から8000年前です。

縄文時代に使用された縄文土器を放射線炭素による製作年代の特定によれば、約1万5000年前という結果が示され、四大文明を越える古さです。

縄文文明論とは?

世界四大文明よりも、ずっと昔の約1万5000年前には存在していた縄文時代には、世界最古とも言われる縄文土器が作られ、世界のどこよりも早く土器が作られています。

発見された縄文土器から、草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6期に分類され、もっとも古い草創期は約1万5000年前から1万2000年前といった時代にあたります。

縄文土器には、粗製深鉢形、精製深鉢形、浅鉢形、有孔鍔付土器(ゆうこうつばつきどき)、注口土器、火焔土器などがあり、それぞれが作られた時期によって形状などに違いがあるものの、全般的に口が広く、深い形状の土器が多くなっています。

深鉢形の土器は、汁物や煮込み料理に利用され、土器の表面にススがついたり、赤く変色したものが残されています。

これらの縄文土器の製作と利用状況からも、日本の縄文時代に高度な文明が誕生していたことがわかり、四大文明にも匹敵すると主張した縄文文明論が登場しています。

四大文明にも匹敵する文明を示す縄文時代の縄文土器

世界の文明史は、四大文明に端を発したという定説に、縄文時代の三内丸山遺跡ですすんだ調査結果から、四大文明に匹敵する高度な文明が誕生していたとする縄文文明論が登場しています。

縄文時代の文明が高度なものだったことを、縄文土器の発明と普及、それに加熱調理などで利用された痕跡にも示されています。

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