石を道具として利用した旧石器時代から、縄文土器や弥生土器といった土器を使い始めた縄文時代と弥生時代に時代が移り変わっています。
狩猟採集を中心とした生活をしていた縄文時代と稲作を中心とした生活をしていた弥生時代では、それぞれの時代の年代も特徴にも違いがあり、変化もみられます。
縄文時代と弥生時代の違いや、それぞれの時代の特徴と変化を紹介します。
縄文時代と弥生時代の違いや特徴は?
縄文時代は、今から約1万5000年から2300年前の約1万年の間続いた時代にあたり、氷河期が終わり温暖化した生活環境の中、狩猟採集を中心とした生活を送っています。
また、縄目模様が特徴的な縄文土器を利用し、広葉樹の木の実を粉にして煮炊きするなど、旧石器時代から新たな道具を活用した狩猟採集の方法の変化と料理にも変化がみられます。
一方、弥生時代は、紀元前300年頃から紀元300年頃の約600年間といわれ、狩猟採集を中心とした生活を送った縄文時代から、稲作を中心とした生活へと変化しています。
狩猟採集から稲作を中心とした生活への変化が、縄文時代と弥生時代の違いを生み出した変化であり、それぞれの時代の特徴ともなっています。
稲作による定住生活が、弥生時代の文化や集落が生まれ、集落の形成がリーダーを生み、人々の間に身分の差や階級をも生んでいます。
生活の変化で起きた縄文時代と弥生時代の違いは?
縄文時代と弥生時代の違いは、前述のように、狩猟採集から稲作を中心とした生活への変化が、それぞれの時代の特徴と文化や人々の関わり方にも影響を与えています。
狩猟採集を行なっていた縄文時代には、共同体の中に権力が置かれることなく、個人の能力差や得意分野の違いを容認しながら、獲得できた獲物を均等に配分したと推定されます。
自然の摂理の中で生活していた縄文時代は、食料を獲得することが労働ではなく、生活そのものだったために、共同体の中で労働の成果という概念が存在しなかったと考えられます。
稲作が始まった弥生時代には、移住生活から定住生活へと変化して集落が形成され、やがて「クニ」となり、指導者が誕生した特徴があります。
そのため、弥生時代には社会の組織や階級が生まれていたことが、鏡や銅矛などの副葬品と共に埋葬された「王墓」などからもわかります。
生活様式の変化で違いと特徴が生まれた縄文時代と弥生時代
旧石器時代から新たな道具として土器を使用し始めた縄文時代は、氷河期から温暖化した環境の中、狩猟採集を行う生活で共同体が形成され、権力者は存在しません。
縄文時代の後、稲作によって定住生活へと変化した弥生時代には、集落が形成され、指導者が誕生し、人々の間に身分や階級が生まれています。
縄文時代と弥生時代の違いは、食料獲得の方法の変化が集落の形成から文化の特徴など、さまざまに影響を与えています。