縄文時代の土偶の特徴は?魅力は?目的は?

土器が発明された縄文時代には、縄目文様をつけた縄文土器が時代を象徴する存在となっていますが、土偶もまた、縄文文化の特徴のひとつとなっています。

土偶は、縄文時代の日本列島でつくられた土器の人形で、神や精霊を連想させる像や人型がつくられ、女性を象った土偶が多いことも特徴です。

世界的な新石器時代の農耕社会においては、女性の胸や臀部を誇張した像が多いため、農作物の豊作を祈る目的で作られたと考えられますが、縄文時代の日本列島に残された土偶には、時期によってさまざまなものが確認されています。

縄文時代の土偶にみられる特徴や魅力、つくられた目的などを紹介します。

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縄文時代の土偶が作られた目的は?

人間や神、精霊を模して作られた土偶は、明治からの日本考古学において、信仰に関わるものとした神像説が有力とされ、女神像説、地母神説、故意破損説といった推論が立てられています。

滋賀県で出土した3センチほどの土偶は、女性のお乳やお尻といった妊婦を連想させる特徴を持ち、妊娠や安産の守り神を思わせ、女神像説が生まれています。

海外で有名なミロのヴィーナスを彷彿とさせる豊穣と生殖、春を司る地母神に似た土偶には、大地の実りを祈ったことが想像され、地母神説があります。

また、土偶に破損した状態のものが多い特徴は、呪術的な目的で故意に破損させたのではないかと考えられていて、病気や怪我の治癒と回復を祈願するために、土偶を身代わりとしたと想像した故意破損説が生まれています。

国宝にも指定されている縄文時代の土偶の魅力は?

縄文時代の土偶の中で、「縄文のビーナス」「縄文の女神」「中空土偶」「仮面の女神」「合掌土偶」の五つが国宝の指定を受け、それぞれに魅力が感じられます。

「縄文の女神」は、長野の棚畑遺跡から出土した土偶で、妊婦をかたどってつくられ、妊娠中の女性のお腹の具合がリアルに表現され、女性らしさが感じられる特徴もあります。

「縄文の女神」は、山形県の西の前遺跡から出土した土偶で、女性の妊娠中の正中線や上半身と下半身をデフォルメした形状には、縄文人の感性も感じられます。

「中空土偶」は、北海道の著保内野遺跡から出土した土偶で、土偶の中が空洞になっている土偶で、下半身には細かなデザインが施された特徴を持ち、腕のあたりに欠損した箇所がみられるのが、前述の呪術的な身代わりの意図も感じられます。

2014年に国宝指定されたばかりの「仮面の女神」は、長野県の中ツ原遺跡から出土した土偶で、逆三角形の仮面をつけた頭部が特徴的です。

「合掌土偶」は、青森県の風張1遺跡から出土した土偶で、土偶のキャラクターの人気投票でも一位に輝く魅力を持つ「いのるん」のモデルともなっていて、特徴的な顔の口と男性にみえる土偶の姿でありながら、中央には女性器も表現され、出産時の姿も連想されます。

いずれの土偶も、女性がかたちどられ、安産や病気平癒や怪我の回復を祈願するなどの目的が垣間見えます。

縄文時代の土偶の魅力とつくられた目的

縄文時代につくられた土偶には、自然と共存していた縄文人が農作物や狩猟採集での豊漁や子孫繁栄を祈願した目的が推測でき、信仰的な意図が垣間見えます。

つくられた土偶の形状からは、女性や神の特徴をいかに捉えていたかがわかり、魅力的なものとなっています。

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