縄文時代の文化にみられる特徴

氷河期が終わり、急速に温暖化が進むと共に、石器を主に使って狩猟や採集を行い移動生活を行なっていた旧石器時代から縄文時代へと時代が移り変わります。

縄文時代の象徴ともいえる縄文土器は、縄文人が粘土をこねて形作り、火を利用して焼き上げることで硬度を持つ容器を得て、それまでの調理法にはなかった「煮炊き」や簡易の貯蔵法に利用しています。

縄文時代での縄文土器の発明は、それまでの食生活に変化をもたらし、生活様式の変化ももたらし、縄文文化の基盤になっています。

世界史と日本史の中での縄文時代の文化の存在を紹介します。

スポンサーリンク
jomon-jidaiスクエア

縄文時代に生まれた文化のさまざまな特徴

日本の古代史において、縄文時代の縄文土器の発明は、それまでの食生活をはじめとしたさまざまな文化に変化を与えています。

縄文土器の利用によって、広葉樹の硬い木の実を柔らかく煮たり、植物のアク抜きが可能となり、植物の採集からより多くの食料が確保され、簡単な貯蔵も可能にしています。

旧石器時代までのマンモスなどの大型動物の狩猟のために洞窟を転々とする移動生活から、シカやイノシシなどの中小型の動物を狩猟対象とした生活へ変わったことで、一定期間を特定の場所に居住することが可能となり、生活拠点に集落やムラが出現しています。

集落やムラには、竪穴式住居や墓地、貝塚、儀式や祭祀のための高床式倉庫が作られ、環状列石も登場していて、豊穣や狩猟の安全、供養などの信仰や儀式が存在したと考えられます。

縄文時代につくられた墓地からは、集落やムラに権力や指導者を置くことなく、身分制度や階級がなかったことがわかり、戦争や戦いがない独特の文化が形成されています。

世界史と日本史の中での縄文時代の文化

青森に発見された三内丸山遺跡から、東アジアの極東地域では最も早く土器が発明されたと考えられます。

また、三内丸山遺跡は縄文時代中期に栄えたと推定され、黄河文明、インダス文明、エジプト文明、メソポタミア文明といった四大文明と同時期にあたります。

縄文時代は、大陸から伝播する稲作が始まる弥生時代まで約1万年の間続き、その間に打製石器から磨製石器の進化、縄文土器の発明、移動生活から定住生活にといった狩猟採集文化が進化しながら発達しています。

原始人的なイメージがある縄文人が暮らした縄文時代は、現在の日本の生活の基盤をなした時代とも言えます。

縄文時代につくられた狩猟採集文化

石器を主に使った旧石器時代から、氷河期の終息と共に温暖となった気候のもとで、広葉樹の木の実が活用できる縄文土器の発明や磨製石器を作れる技術の進化で、縄文時代の食生活は豊かなものとなっています。

食料確保が可能となり、移動生活から定住生活へと変わった縄文時代には、狩猟採集文化が極限まで発達しています。

スポンサーリンク
jomon-jidaiスクエア

jomon-jidaiスクエア

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする