縄文時代が1万年続いた理由について

今から約1万6千年前に始まったとされる縄文時代は、約1万年以上続いたとされ、一つの時代がこれほど長く続いたは世界でも類がありません。

製造された土器などから、縄文時代は、草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6期に分けられ、それぞれの時期によって、気候も生活様式も変化しています。

縄文時代という一つの時代が1万年続いた理由には、気候などの自然条件、生活に必要な衣食住の環境整備、持続可能な社会に必要な知恵などが複合的に作用しています。

縄文時代が1万年続いた理由のいくつかを紹介します。

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縄文時代が1万年続いた理由の背景には、縄文文化の存在が?

縄文時代にみられる縄文文化には、人々が自然と永続的に共存しながら生活を送り、身分や階級がなかったために最も争いが少なかったことが、1万年続いた理由の一つです。

縄文時代の遺跡から発見される縄文人の骨には、人と争った形跡がほとんどなく、最も平和な時代であったことが推測され、身分制度がなかった根拠ともされています。

シカやイノシシといった獣を狩猟の対象とした縄文時代の生活では、狩猟や採集といった生業が生活そのものとなり、人々はお互いの得手不得手を認めながら、獲得できた獲物を均等に配分したと考えられます。

しかも、旧石器時代から道具として使われてきた石器に加え、縄文土器の発明により、食料の調理や貯蔵が可能となり、食料事情も改善されています。

縄文時代の文明を示す三内丸山遺跡

縄文時代が1万年続いた理由は、青森に発掘された三内丸山遺跡があり、手入れされた広葉樹林に囲まれた住居エリアには、数十戸単位で住居が分散し、合計500戸余りの集落が形成されています。

竪穴住居跡からは、石組された火を燃やす場所、天井には煙抜きの開口が設けられ、集落には飲料用の水場と下水用の水場があり、ゴミ捨て場や墓地なども設けられています。

氷河期が終わり、温暖な気候となった縄文時代では、海と山の自然の豊かさと共存した生活を維持し、集落内での争いを生む集団内での階級や身分を設けることなく、優れた社会性が構築されていたようです。

つまり、自然の恵みだけで生活を維持するために、必要不可欠な技術を発明しながら、不必要な争いを避けた豊かな社会性を有したことが、縄文時代が1万年続いた最大の理由です。

縄文時代が長く続いた理由には、自然環境と文明の存在?

縄文時代という一つの時代が1万年続いた理由には、氷河期が終わり温暖となった気候と、縄文人たちが定住し始めてつくられた集落の人間関係があります。

温暖な四季が生まれた縄文時代は、それまでの針葉樹林から広葉樹林へと変わり、縄文人たちは植物の採集だけでなく、クリなどの栽培も可能となり、シカやイノシシといった狩猟に加えて、木の実などの調理や貯蔵も可能となっています。

それまでのマンモスなどの大型獣の狩猟で移動していた時代から、集落が形成された縄文時代には、集団内での階級などをつけず、人同士の争いを避ける社会が構築されています。

これら二つが、縄文時代が長く続いた理由となっています。

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